辰野町について
辰野町を3つの視点から眺めてみる
辰野町は、日本のちょうど真ん中に位置していて、東京(首都圏)からも名古屋(中京圏)からもちょうど3時間くらい。近すぎず、遠すぎず、都市圏と共生できる、ちょうどいい距離感にあります。そのため2拠点生活や関係人口のように、住まずに関わる人も増えていたり、東京と辰野の両方に仕事を持つ複業をしている人も。
辰野町をちょっと俯瞰して眺めてみると、多様な文化圏が交わる中間に位置していて、諏訪大社や御柱祭で有名な諏訪や、森林産業が盛んな伊那、漆器や伊勢神宮の神宮備林がある山深い木曽、ワインの町として名高い塩尻などに囲まれています。
週末は、山をひと超えするだけで、さまざまな文化圏に旅することができるので、飽きっぽい人にもおすすめかもしれません。
もう少し近づいて、辰野町を鳥の目で眺めてみると、町の中にも多様なエリアがあることが見えてきます。
たとえば、日本昔ばなしに出てくるような日本の原風景が残る里山エリアや、急峻な山々の中にある谷間エリア、江戸と木曽を繋ぐ初期中山道で今でも立派な旅籠や酒蔵が軒を連ねる宿場町エリア、商店街や生活に必要なお店がそろう街中エリアなど。
そんな風に多様なロケーションが一つの町の中にあるので、やりたいことを形にする上で、自分の世界観に合ったエリアを選ぶことができるのも魅力です。
面白いことに、辰野町に移住する人は見事にエリアが分散していて1箇所に固まりません。それだけ多様なニーズに応えられる土地の個性があるのかもしれません。
はじめやすい町?
地域の「余白」と、「やりたい」を応援するはじめ手コミュニティ
辰野町は長らくほたるが日本一群生する町として有名でしたが、最近は1,000軒以上あると言われる空き家や、空き店舗、増え続ける耕作放棄地、人手不足といった「余白」を地域課題ではなく、チャンスにとらえて、何かをつくりたい人たちが集まってくる、人の個性が光る町にもなりつつあります。
空き家については、成約率が約80%の「空き家バンク」のおかげで、貸し手と借り手がうまくつながり、負の遺産ではなく町の資産として循環しています。 家賃が他の地域に比べて安く、初期コストをかけずにスタートアップできるのも、はじめ手が増えている要因かもしれません。農地についても、すでに農業に取り組んでいるはじめ手たちが地域と丁寧な関係性をつくってくれているので、そういった先輩たちを頼れば初心者でもはじめやすい環境ができていています。自分で田畑を所有しなくても、みんなでシェアして無理なくちょっとずつ農作業を体験できる、シェア畑コミュニティ「サラダボウル」などもあるので、安心です。
また、辰野町の中には地域のヒト・モノ・コトとはじめ手のやりたいを丁寧につなぐコーディネーター(関係人口案内人)が行政や民間、地域の中にたくさんいます。普通なら何年もかけて関係性をつくっていかないといけないところ、場合によってはわずか数日で希望する物件が見つかったり、商いのパートナーと出会えたり、その場で地域企業への就職が決まったり。やりたいが形になりやすい地域のネットワークも魅力です。
そうやって辰野町でお店や、事業や、ライフワークをはじめている人たちが増え続けているので、ゆるやかなはじめ手コミュニティが育っています。1人ですべてをはじめることは様々な面で心細さもあるかもしれません。でも辰野町では他のはじめ手とコラボレーションしたり、ノウハウを共有しあったりして、コミュニティの中で共創していくことで、自分のアイデアを超えたものに育っていく面白さや頼もしさがあると思います。
はじめ手たつのの歩き方
はじめ手たつのは、答えや成功事例を紹介するようなメディアではありません。
様々なはじめ手へのインタビューを通じて、百人百様のはじめ方を読み手のみなさんと一緒に考え、自分がはじめてみたいことに向き合っていく、問いが生まれるようなメディアにしていけたらと思っています。
さらに考えるだけではなく、実際に町で何かをはじめてみたいと思った、はじめ手予備軍な方に向けて、はじめるために必要な情報をまとめた町のエントランス的メディアも目指していきます。そのために、いくつかの視点で、地域情報を紹介していきます。
例えば、自分の暮らしや町を面白くするために、何かをはじめた人=はじめ手のロールモデルやリアルなはじめ方、TIPSなどをまとめた「はじめ手図鑑」
何かをはじめるきっかけになるかもしれない、地域発の「イベント」や「プロジェクト」
地域側が求めているはじめ手向けの求人情報をピックアップした「募集」
はじめ手の皆さんがはじめたゲストハウスをまとめた「はじめ手の宿」など。
やってみたいアイデアがある人も、まだやりたいことが曖昧で壁打ちしたい人も、「こんなこと地域でならできるかな?」と迷っている人も、まずは気軽におしゃべりからはじめてみませんか。